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東京都立看護専門学校社会人入試対策講座


平成28年度入試
東京都立看護専門学校を社会人入試で受験される方必見!!


毎年大人気の東京都立看護専門学校を社会人入試で受験される方のために、専門の講座を開講します。
同じ目標を持つ仲間と一緒に勉強することが、合格への近道です。
東京都立社会人入試に何度も挑戦している人から初めて受験する人まで、受講生全員を合格に導くよう全力で指導します!



平成27年6月21日(日) 開講!

受講者全員に、東京都立看護専門学校の過去問10年分と解答例を差し上げます。



授業日程:
通いやすい月1回、日曜日だけの授業です。

第1回:6月21日(日) 9:30〜17:00
合格小論文の書き方と採点基準、面接官の目に留まる自己推薦書の書き方

第2回:7月12日(日) 9:30〜17:00
演習(1)
基本となる"テーマ型小論文"の書き方

第3回:8月9日(日) 9:30〜17:00
演習(2)
90分で1200字の原稿を書く"課題文型小論文"の書き方

第4回:9月13日(日) 9:30〜17:00
演習(3)
過去問から分析した都立社会人入試対策

第5回:9月27日(日) 9:30〜17:00
実は"2人に1人が落ちる面接"の必勝対策と模擬面接


講座の内容:
講義・演習・面接対策の他に、更に15回の小論文添削がつきます。


講師:
長期にわたって学校入試の小論文を研究してきた高いスキルを持つ講師と、都立社会人入試を知り尽くした講師がタッグを組み教鞭を執ります。


募集定員:
一人ひとりに丁寧な指導をするため20名の少人数制です。定員に達し次第締め切ります。お早めにお申し込みください。


受講料:(税抜き表示)

入会金 教材費 授業料 合計
20,000円 10,000円 118,000円 148,000円





参加者の声


・K.Mさん 今日のセミナーに参加して、今まで小論文の書き方でわからないところがありましたが、教えて頂いたことによってとてもよく理解できました。志望校の合格は絶対に諦めないで、頑張ろうと思いました。先生の教え方はさすがにすごいと思います。

・N.Aさん 小林先生のお話しを聞いていると小論文が書けるような気がしました。家に帰って早速書いてみたくなりました。セミナーに参加して本当によかったです。

・T.Mさん とても丁寧に教えてくださり、受験に対する不安が晴れました。学校を卒業してかなりの時間が経っているので受験が不安でしたが、セミナーに参加してとても良かったです。小論文の練習、毎日できるだけ頑張ろうと思います。

・S.Hさん セミナーに参加して小論文を実際どのように書けばいいのかが、よくわかりました。これからどんどん課題を仕上げていきます。

・N.Kさん 心に抱いていた不安が一つひとつ解消され、社会人入試合格に向けて、何をやるべきかということが非常に明確になりました。今から受験に向って実際に準備を始めるので時間的な余裕がなく、不安は残りますが、今日教えて頂いたポイントを中心に、以後毎日勉強していきます。本当にありがとうごさいました。

・O.Kさん 今年は必ず志望校に合格します。今日のセミナーを聞いていて、そういう決意と勇気が湧いてきました。

・H.Aさん セミナーに参加して小論文の書き方が大変よくわかりました。これで自分にも小論文が書けるような気持ちになりました。今日からさっそく小論文にとりくみます。

・I.Kさん 講習会の内容は、全てわかりやすかったです。楽しい講習会でしたのであっという間に時間が過ぎました。たくさんの社会人受験生に会えて、よい刺激を受けました。

・K.Yさん セミナーに初めて参加しました。資料のプリントがとても見やすくしかも噛み砕く説明でとてもよくわかりました。

・N.Eさん 日常思っていても聞くことができない疑問などにとても丁寧に説明して頂いて、たいへん勉強になりました。このセミナーに参加して、受験に対する不安が解消できたことは大きな収穫です。

・S.Kさん とても参考になり、勉強のモチベーションがあがりました。受験に対して、やる気がわいてきました。

・S.Nさん 自分なりに小論文の練習をしておりますが、本論と結論との関連をどのように結びつけて書けばいいのかわからずに苦戦していました。今日のセミナーで初めてよくわかりました。ありがとうございます。

・M.Yさん 先生のお話を直接伺うことができて、とても参考になりました。

他、多数のご意見・ご感想をお寄せ戴きましたがスペースの都合により割愛させていただきました。


 

合格者の声

I.Yさん 都立青梅看護専門学校合格

「小論文の上達にはとにかく書く事です」と本に書いてありましたが、書くだけでは自分の文章がどれほどのレベルか分からずとても不安でした。

 その時、出会ったのが看護進学会です。分かりやすいテキストと丁寧な添削で文章を書くという基本を学ぶことができました。
 入試のために始めた勉強でしたが、入学してからのレポート作成などにも活かしていける文章力を身につけられたと思います。
 また、返ってきた答案の先生からの励ましの言葉はとても心強かったです!

 添削を通じて誤字脱字の多さに気づき、自分で漢字の勉強などもしました。添削されるまでは、気づかなかった勘違いして覚えている漢字も結構あり、現役から遠ざかった社会人にはとても為になると思います!

 小論文の他、自己推薦書や面接の指導もして頂き、自信を持って試験に臨みおかげで合格できました。
看護進学会に出会えて本当に良かったと思います。

 

T.Tさん 都立府中看護専門学校合格

 はじめに、お力添えいただいた小林先生、その他の先生方にお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
 私は、多少なり人には偏りがあると考える方なので、今まで塾に通って人に教えてもらった経験も無く、看護学校の受験に対しても、自己学習をして備えた方が良いと考えていました。

 しかし、去年受験に失敗し、何か進展するための策を練らなければと考えている時に、看護進学会のホームページに出会いました。
 小論文に特化した通信コースがあり、金額も安かったので、始めるからにはやり遂げる意思は有りましたが、割と安易に決定して申込をしました。

 初回、2回目と論文の添削をして頂くうちに、何も分からなくなり、今まで参考書で自己学習してきた全てがガラガラと崩れる思いでした。
 先生の的確で、細かなところにまで目が届く添削に、私の驕った小論文、学習に対する心すら見透かされているようでハットさせられました。
 小論文は算数のように答えがあるわけではなく、自分の考えをいかに読み手に伝えるかということを学び、根底から考えを変えさせられました。

 そして、知らないのだから、謙虚になることが一番必要なのだ、と気がついた時に道が開けたような気がしました
 読み手に伝わる文章とは何か、今まで考えたことも無かった、という最大の欠点に気がつかされて、この度合格できたのだと思います。

 今思えば、添削と数ヶ月間(本来もっとしなくてはいけないのですが…)の勉強で、倍率の高い都立に合格できたことは本当に効率が良い学習でした。
 そして、これから学習を始めるにあたっての学習に対する姿勢、謙虚さをも学ばせていただけて、本当に感謝しています。

 小論文は、非常に漠然とした試験だからこそ、正しい判断をしてもらえる先生に添削してもらう必要があるのだと、今は確信を持って言うことができます。
 今回、私は偶然にホームページで看護進学会に出会うことができて、ラッキーでした。今後看護学校の受験を考える方が周りに居たら、是非推薦したいと思います。

 最後にもう一度、ありがとうございました!

 

K.Mさん 都立荏原看護専門学校合格
 この度、念願の都立看護専門学校に社会人入試において、小林先生のお蔭で合格することができ、感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。
 私は現在二人の子供を育てている専業主婦です。20代の頃から看護師に興味がありましたが、今更、居心地のよい会社を辞めてまでと思って諦めていました。その後、27歳で結婚し子供が生まれ、子育てに専念していました。その子育ての中で、子供がけいれんを起こしたり、病気にかかったり、自分自身のことで2〜3か月に及ぶ入院経験が看護師という仕事の素晴らしさに改めて気づき、これから看護師として働きたいと思うようになりました。都立の看護学校が家から5分ということもあり、社会人入試を受けてみようと思いました。しかし、その倍率を調べてみると約10倍前後となっており、看護学校に入るのも簡単ではないなと思いました。早速、去年、おととしの社会人入試問題を取り寄せてみても、何を書いていいのかさっぱりわかりませんでした。そして小論文の勉強と一般試験に向けて両方を勉強しなければと思い、看護進学会に入会しました。
 昔から日記、作文は本当に苦手で、こんな私でも小論文なんて書けるようになるのかと半信半疑でしたが、とにかく勉強してみようと思いました。初めは先生に厳しい評価を受けましたが、回数を重ねるごとに少しずつコツをつかめるようになり、少しずつ書けるようになりました。勉強する中で、私は何度も落ち込んだり、本当に私が合格なんてできるのか不安なったりしましたが、小林先生の度重なるフォローのお蔭で、合格する力をつけることができました。努力することの大切さ、あきらめず粘り強く地道に勉強することの大切さを教えて頂きました。 
 二次試験の面接のときも言われた通り、実践したら合格することができました。初めに厳しい評価をするかもしれませんが、それを素直に受け入れ、改善していけば必ず合格できると思います。その時々の適切なアドバイスを頂きありがとうございました。4月から気持ちを新たに看護学校で頑張りたいです。

S.Kくん 都立板橋看護専門学校合格
私は小論文など書いたことはないので、どうやって小論文の力をつけていいのかわかりませんでした。どうしたものかと、なんとなくネットサーフィンをしていて、目に止まったのが看護進学会です。
 看護進学会のホームページを読んで、すぐに「小論文通学講座」の申込をしました。理由は、ホームページ内の「講座の概要」や「合格者の声」を読んで、ここならば小論文のノウハウを一から学べると感じ、「小論文に関して超ド素人の私でも、書けるようになるのでは?」という希望が持てたからです。
 最初の原稿を送ったあとで、小林先生に言われたことは忘れもしません。「書き方ノートを買って、漢字・ひらがなの練習をしてください。」です。また、「現状のまま受験すると内容はよくても、表記で合格できません。」ともありました。小論文の内容以前の問題を指摘され…ショック(自分に対して)でしたが、同時にそういった徹底した厳しい添削に「信頼感」を感じました。その後の添削も甘くありませんでしたし、厳しいものでした。しかし、だからこそ良い評価を頂いたときには、自分の上達を実感できました。また、テキストは「基礎編」「実践編」とに分かれていて、例題や解答例などと共に説明されるので非常にわかりやすかったです。さらに、私は通学講座の受講だったので、月に一度小林先生から直接講義を受けていました。講義の中では小論文のことはもちろんのこと、自分の受験戦略を立てる上で参考になる情報もたくさん教えていただきました。また、実際の試験を想定した環境で小論文を書いたり、模擬面接をしたりと、通学講座ならではのメリットが実際の試験において非常に効果を発揮しました。
 小論文通学講座を通して学んだことを生涯大切にし、立派な看護師、立派な人間を目指して頑張っていきたいと思います。

E.Mさん 都立府中看護専門学校合格
 私は障害者福祉施設で6年間勤務しており、その中で看護師の重要性を認識し、看護師になりたいと思うようになったのが、7月でした。結婚もしており、授業料などの金銭面や通学のことを考えると都立や県立などかな、と考えながら、受験校を探していました。看護師になりたいという気持ちは強く持っていましたが、都立の小論文の課題文は1200字もある上に、自己推薦書もありどうしたらよいか…と途方に暮れていた時に、インターネットで「看護進学会」の存在を知り、思い切って受講しようと思いました。
添削で先生から帰ってくるコメントをみてはうなだれ、落ち込み、泣きそうになるのは当たり前(先生すみません)でした。でも、ここで諦めたら後悔すると思い、通勤の電車の中やバスの中で(酔いながら…)必死にテキストを読み、理解し、書けるように頑張りました。希望校の説明会に参加したり、「小論文救済セミナー」に参加させていただきましたが、私の今の状況では間に合わない…と思ったのを覚えています。
 都立の試験日の前日は友人の結婚式もあり、もう駄目だ…間に合わないかもしれないと思ったところに「陸上競技でも水泳でも最後の1mで優勝が決まります。今日から1週間で合否が決まりますので、最後の最後まで諦めず、努力を続けてください。」とメールを先生からいただき、よし!やってやる!と思えました。
 試験当日は緊張してしまい、時間配分もうまくいかず、1200字をやっと書き終えただけ。内容も何を書いたか忘れてしまうほど、頭は真っ白。その後、「面接対策セミナー」のご案内をいただき、都立1次試験は受からないと思うけど、都立以外の他の受験校には、全員に面接があるので、「面接対策セミナー」を受けてみよう…と軽い気持ちで受けたのですが、その内容はあまり聞いたこともないような内容で、「そんなこと?!」と思うほど、びっくりしました。でもそのセミナーのお陰で、必死に面接対策の勉強?をしました。
何度も投げ出しそうになりましたが、合格できたのは、最後まで指導していただいたおかげだと思っています。言葉では表せないほど感謝しています。小論文の勉強は何をしたらいいのか?看護進学会のテキストを読んで、最後まで諦めなければ夢は叶うと思いました。

 

Y.Kさん 都立広尾看護専門学校合格
 看護師を目指したい。そう奮起したものの、受験に対し何から始めればよいのかわからずにいたところ、偶然ネットで看護進学会を知りました。
 私の第一志望の都立の入試は10月、論文の勉強をやり始めたのは6月からと他の受験生よりもスタートがだいぶ出遅れていました。焦りと不安のなか、何年ぶりかに論文を書きました。が、結果は予想通り先生方からの酷評ばかりでした。添削をしてもらうたび、上達しない自分がいて、私には社会人入試で合格するなんて無理だと何度も思いました。しかし、やれることをやらずに諦めたり、後悔するのだけは絶対にしたくありませんでした。
 先生方からの厳しい意見やアドバイスをもとに、過去問題とその解答例を参考に何度も論文を書いて、書き直しました。
 試験前の小林先生からのメールでのアドバイスは本当に助けていただきました。先生のメールだけを頭にたたき込み、試験に挑みました。あのアドバイスがなければ、落ち着いて入試に臨むことができなかったかもしれません。
 都立の一次、二次試験の合格発表を見て何より一番驚いたのは自分自身です。先生方も私が合格して驚いたのではないでしょうか。
 これでやっとスタートラインに立つことができました。看護師を目指して、これからも努力していきたいと思っております。本当にありがとうございました。

I.Yさん 都立青梅看護専門学校合格
 私は、昼間は正社員で仕事をしつつ、看護学校にチャレンジしましたが、合格することができたのは、小林先生はじめ看護進学会のお陰だと考えています。
 小論文は全く対策ができずに夏を迎えていました。焦ってインターネットで検索し、7月から小林先生のセミナーにお世話になることにしました。第2回目は一日中小論文を書く練習でした。全く小論文を書けない状態で参加しましたが、周囲の雰囲気と何か書かないといけない状態に陥ったことで、少し書くことができました。
 その日以降、書くきっかけをつかめ、少しずつ書けるようになりました。新聞を読んだり、天声人語を書き写したり、可能な範囲ですが、文章に触れる機会を増やしました。最初は書くだけで精一杯で、文章を見直す余裕がありませんでした。小論文とは言い難い文章で、先生に提出するのも恥ずかしい状態でした。添削を受けた後、誤字脱字、書き癖、課題文のテーマの捉え間違い等々、指摘されてはじめて気づくような状態で、改善しなければならないことばかりでした。本当に小論文が書けるようになるのか不安でした。
 しかし、プロの先生に添削してもらい、書くことを重ねていくうちに、どのように修正すべきか、どのように内容を展開していくとよいのか等アドバイスがあり、苦しみながらもそれを実践するように心がけました。
 不得意なテーマは、添削後にいただいた模範解答例を何度も書き写しました。そうすることで、受験前の不安も軽減され、書く過程で看護師としての視点を考える機会もあり、役立ちました。
 8月からの3ヵ月間で、小論文が完璧に書けたと言い切れません。添削された結果は、「C」判定が多く、「B」をいただけることはありませんした。しかし、こんな成績だった私でも合格することができたのは、看護進学会のお陰だと考えます。書く練習や要約する練習をしていたお陰で、自分の経験に寄せて文章を書くことができ、小論文は問題なく書くことができました。
 そして、折に触れて小林先生からアドバイスを頂いたことが、とても励みになり心強かったです。諦めずに受験して本当によかったと思います。合格できたことに感謝し、これからも真摯に勉強に取り組みたいと考えています。本当にありがとうございました。

 

◇受講者特典◇
全員に10年分過去問と解答例を差し上げます!


平成27年度(2015年度)
都立社会人入試 小論文課題

次の文を読んで、設問に答えなさい。

 完璧に思える計画はたいてい机上の空論で、現実や会社の利益があまり見えていません。絶えず変化する市場で成功を収めている企業とは、最小限の計画とコストで商品をスピーディーに開発している企業なのです。

(中略)リーン・スタートアップとは、目標を「実用最小限の製品」を生み出すことに定め、見込み客に販売して得られたフィードバックをもとに、できる限り早く軌道修正を行うマネジメント方法を指します。つまり、少しでも早く学ぶために、顧客とのやり取りを通じた小さなステップを何度も踏むことを目的としているのです。フェイスブックは、この「無駄のない(リーン)」企業の代表で、簡単なメッセージサービスを提供する会社としてはじまり、その後市場からのフィードバックをもとに、次々と追加機能を展開していきました。(中略)
 リーン・スタートアップのアイデアは、大野耐一と新郷重雄がトヨタ自動車で展開した製造革命に由来し、最も重要視されている概念のひとつが「現地現物」、つまり「自分の目で確かめる」ことです。この考え方で行くと、私たちは自分で行動して直接確かめない限り、どんなことも確証は得られず、ビジネスの場合にはプロセスや課題を本当の意味で理解したことにはなりません。つまり、自分で見てもいないのに決めつけたり間接的な情報に頼るのは馬鹿げている、と言うわけです。
 「自分の目で確かめてごらん」――これこそ、キャリアカウンセラーであれば真っ先にクライントに伝えてほしい言葉です。その職業にどんな感情を抱くかなんて、実際その職業に就いてみないことには絶対分かりません。どんなに本を読んでも、下調べをしても、他人に聞いても、それは同じです。なぜならそれは、あなたではなく他の誰かが確かめたことにすぎないからです。

ライアン・バビノー / ジョン・クランボルツ著  増田沙奈訳
『一歩踏み出せば昨日と違う自分になれる!』(株)日本文芸者 2014年


(設問)
上記の文で筆者が言いたいことを要約した上で、これを参考にして、看護師を目指すあなた自身の心構えについて、1,200字程度で述べなさい。

平成26年度(2014年度)
都立社会人入試 小論文課題

次の文は生命科学者であり、歌人でもある柳澤桂子さんが、書いた文の一部である。これを読んで、設問に答えなさい。

 私たちは、悲しいまでに、他人の心を知る能力に欠けています。
 他人の苦しみや悲しみは、それが動作として、あるいは言葉として表れたときに初めて、推測することができます。そして、このようなときに、言葉というものがいかに頼りにならないかということも、多くの人が経験していることではないでしょうか。
 言葉という情報交換の手段に頼れなくなったとき、苦しむ人々に、手をさしのべることはできるのでしょうか。それは、非常に難しいことのように思われるかもしれません。
 だが人間には、人を
(いや)す能力が備わっている。また、癒しを受ける能力も備わっている。私は、そう確信しています。
 しかし、人を癒す能力は、傷ついた相手を「助けよう」と思ったその瞬間に失われてしまう。そういった
(たぐい)のものであるように私は感じられます。では、どうすればよいのでしょうか。
 まず、「癒す」という気持ちを捨てることです。そして、苦しむ人を、あるがままの状態で受け容れ、いかなる価値基準でもその人を判断しないことが肝心なのではないでしょうか。
 ちょうど、太陽の照りつける道を歩んできた旅人に、涼しい木陰を提供する大樹のように、無心になることです。自分の枝の長いことも、葉が豊かなことも、樹は決して誇りはしません。木陰で休む旅人の心を傷つけるようなこともしません。ただ、黙ってそこに立っているだけです。

山元加津子、柳澤桂子 他 「1/4の奇跡」(マキノ出版ムック 2010年)

(設問)
上記の文を要約した上で、看護を目指す者として「人を癒す」こと「癒しを受ける」ことについてどのように考えるかを、1,200字程度で述べなさい。




平成25年度(2013年度)
都立社会人入試 小論文課題

次の文を読んで、設問に答えなさい。

 2005年頃から、様々なメディアで「不幸な若者」や「かわいそうな若者」がクローズアップされることが多くなった。増える一方の非正規雇用、低賃金で働くワーキングプア、どんどん厳しくなる就活戦線、現代版ホームレスともいわれるネットカフェ難民たち。
 だがここに、「不幸な若者」像を持っている人にとっては驚きのデータがある。(中略)どうやら今の若者たちは自分たちのことを「幸せだ」と感じているらしいのだ。複数の世論調査によれば、多くの若者たちは今の生活に満足している。しかも、若者が元気だったらしい1970年代と比べても、新人類が闊歩していたらいい1980年代と比べても、バブルがはじけていても世間はまだまだお祭り気分だった1990年代と比べても、その満足度は高いのである。
 内閣府の「国民生活に関する世論調査」によれば、2010年の時点で20代男子の65.9%、20代女子の75.2%が現在の生活に「満足」していると答えている。こんなに格差社会だ、若者は不幸だと言われながらも、今の20代の約7割は生活に満足しているのだ。特に男の子に関しては、過去40年間で15%近くも満足度が上昇している。(中略)
 人はどんな時に「今は不幸だ」「今の生活に満足していない」と答えることができるのだろうか。大澤(注)によれば、それは「今は不幸だけど、将来はより幸せになれるだろう」と考えることができる時だという。
 将来の可能性が残されている人や、これからの人生に「希望」がある人にとって、「今は不幸」だと言っても自分を全否定したことにはならないからだ。(中略)
 これで高度経済成長期やバブル期に、若者の生活満足度が低かった理由が説明できる。彼らは「今日より明日がよくなる」と信じることができた。自分の生活もどんどんよくなっていくという希望があった。だからこそ「今は不幸」だけど、いつか幸せになるという「希望」を持つことができた。(中略)
 しかし、もはや今の若者は素朴に「今日より明日がよくなる」と信じることができない。自分たちの目の前に広がるのは、ただ「終わりなき日常」だ。だからこそ、「今は幸せだ」と言うことができる。つまり人は将来に「希望」をなくした時、「幸せ」になることができるのだ。

古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち」 講談社 2011年

(注)大澤真幸(おおさわ まさち)元京都大学教授

(設問)
筆者の言おうとしていることを要約した上で、若者の生活満足度が向上しているという調査結果をふまえ、あなたの感がる生活の満足について1,200字程度で述べなさい。



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